こんにちは。お寺のコンシェルジュ 渡部です。
先日、新潟県上越市にある荒牧山 福淨寺で終活セミナーを開催しました。
このセミナーは10月27日(日)の穏やかな秋晴れの日に行われ、季節の心地よさに包まれた中で、参加者の皆さんと「これからの人生の歩き方」について考えるひとときを過ごしました。
終活 = 終わりの準備ではなく「自分を見つめ直すこと」
セミナーは、私の挨拶とともにスタート。はじめに「豊かさとは何か」をテーマに、参加者のみなさんにもご自身の答えを考えていただく時間をとりました。
身体的、精神的、そして社会的な面での豊かさを考える中で、「終活 = 終わりの準備」ではなく、「これからの人生をより良く生きるための時間」だと気づかされた方も多かったのではないでしょうか。
「終活」という言葉は少し重たい響きがあるかもしれません。でも、実際に参加者の皆さんが話してくださった内容は、未来に向けて自分らしい生き方を見つけるための温かい対話そのものでした。
「やりたいことリスト」で人生に彩りを
次に、参加者の皆さんに「やりたいことリスト」を作っていただきました。皆さん真剣にワークシートと向き合い、心の中に温めていた夢や目標を文字にしていきます。
「たくさん買ってそのままの本を全部読み切りたい」
「子どもや孫と一緒に旅行に行きたい」
「ずっとやりたかった日本一周を叶えてみたい」
こうした声を聞いていると、どんな年齢でも夢や希望は尽きないものだと感じます。
そして、隣同士でリストを共有し合う場面では、恥ずかしがりながらも笑い声があちこちで聞こえ、会場が温かな雰囲気に包まれました。
健康、住まい、そしてお金 —— 暮らしを見直す第一歩
次は、未来を見据えたライフプランについて考える時間です。健康維持のためにどんな習慣を大切にしているか、いざという時に備えてどんな準備ができるかを話し合いました。
印象に残ったのは、「住まい」に関するお話。参加者の中には、「自宅が大好きだけれど、将来的にはもう少し便利なところに住み替えたい」という方もいれば、「今の家を自分にとって快適な空間にする工夫をしたい」という方も。
住む場所ひとつとっても、その人らしさが表れますよね。
また、「お金の話」は少しデリケートな話題ですが、終活においては避けて通れません。
「どれだけ資産を残すか」だけではなく、「どんなふうにお金を使って人生を楽しむか」という観点からの見直しも提案しました。
大切な人への思いを形に
後半では、エンディングノートの書き方や、写真・動画を使った「メモリアルの作り方」についてもお話ししました。
印象的だったのは、「子どもや家族に感謝の言葉を残したい」という思いを語ってくださった参加者の姿です。「伝えたい気持ちはあっても、どこから始めればいいかわからない」という声に、エンディングノートは一つの手助けになります。
「片付け」が心を軽くする
セミナーの最後に触れたのは、「物の整理」です。「不要なものを手放すことで、自分らしい空間を作り、身軽に生きる」という提案に、皆さん頷いていらっしゃいました。
終活の中でもまずはじめに取り組みたいこととして挙げられますが、1人でやるのは大変。相談先がありますので、いくつかご紹介をして、一緒に進める方法をお話ししました。
終わりではなく、新たな始まり
最後にお伝えしたのは、終活は「終わりの準備」ではなく、「これからの人生を楽しむための準備」ということ。今回のセミナーが、参加者の皆さんにとって心の整理と新しいスタートのきっかけになれば嬉しいです。
これからも一緒に、「自分らしい人生」を見つける旅を続けていきましょう。
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